組合情報INFORMATION

理事長メッセージ

新年のご挨拶

 新年あけましておめでとうございます。組合員の皆様方におかれましては穏やかなる新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。令和7年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
まずはじめに東京地方税理士会及び千葉県税理士会並びに各支部、税理士会関連諸団体及びNTTデータ、そして組合員の皆様には何かとご理解ご協力を頂きまして、当組合が無事に新年を迎えることができましたこと心よりお礼申し上げます。
 さて昨年は、能登地方の地震に誰もが衝撃を受けた年の幕開けとなり、その後も自然の脅威に翻弄された一年でした。夏の異常な暑さには誰もが地球温暖化の影響を感じつつ、個人ではほとんど何もできないもどかしさにオロオロしていたのではないでしょうか。
 そのような昨年でしたが、国はスピード感をもってキャッシュレス納付や年末調整業務の電子化を推奨して参りました。それに呼応するように、組合でも税理士業務のDX化を推進する施策を展開して参りました。具体的にはダイレクト納税など電子納税の研修会の開催を増やしました。また、「データ収集・配信 年調オプション」という新サービスを提供開始しました。しかし、そうしたDX化に対し中小企業を関与先にもつ多くの税理士は現段階においては戸惑いを感じているのではないでしょうか。それでも国がDX化を推進してくる理由は、少子化など社会の課題を克服するためにできうる限り、できるところからDX化による最大の効率を求めることができるというところにあると思われます。そこで税理士がこれまで進めてきた電子申告の実績と税務行政に対する真摯な取り組みに対し協力を求めてきているのではないかと個人的には思慮しています。しかしながら、今後予想される様々な手続きは電子申告とはまったく違う次元に入ってくるということで、その道のりはまだ遠いと思います。それでも今後はAIなどを活用したりしてどんどん課題のハードルを下げていくようになるかもしれません。
 そして、組合運営についてもそうした時代感覚に合わせるところにならざるを得ないと実感してきています。その一つとして組合の使用料についての請求書の電子化があります。組合員の皆様におかれましては、切替時期にお手数をおかけしましたが、ご協力には大いに感謝する次第です。この電子請求書の導入は単位会の組合で初めてです。
 ところで、この先の話もそんな時代感覚を映し出す会計ソフトの話です。それは、前回のニュースにおいてご案内した全国税理士データ通信協同組合連合会(以下全国データという)が提供を始めた新しい財務システムである「KEEPER Club(キーパークラブ)」についての続報です。昨年11月22日に全組合員向けに製品発表会が全国データの事務局より配信されました。自動仕訳機能について、具体的にスキャナーで読み込んだ預金通帳やクレジットカードの明細などのデータを自動的に仕訳化するデモが行われ会場が沸きました。今後、インボイス導入などで益々複雑化する仕訳処理と少子化など人手不足という状況に対して大いに期待できると思います。そしてこれは今までとは違う新しいシステムということで多くの組合員に使っていただき、どんどん要望を出していただくことでアップデートされ、より良いものになっていくことでしょう。多くのプログラムを設立当初より組合員の要望が育て支えてきたところに現在でも組合としての強みと誇りがあります。是非使い倒す気持ちでご利用し育てていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 このように今後は今までとは違う事業環境が構築されていくこととなりますが、社会としてこの方向性で良いかどうかの大きな議論も当然あるでしょうが、私ごとき愚生にはコメントをすることさえできません。
 それでも組合は、一隅をとにかく照らし続ける気持ちで税理士による税理士のためのシステムを提供し組合員全員をサポートし続けていきたいと思っております。
 最後になりましたが、あらためまして今年こそ、穏やかな社会になること、平和が一歩でも近づいてくることを切に願い、新年のご挨拶とさせていただきます。

理事長 落合 俊彦